ヘリコバクターピロリ菌は、乳幼児期に感染し、萎縮性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、慢性湿疹、血小板減少症、貧血などの原因となることが、これまでの研究で分かっています。今、日本人がかかっている胃がんの多くはピロリ菌感染によるものです。
ピロリ菌感染者は全員除菌しなければならないのかと尋ねられることがあります。答えは「イエス」です。萎縮性胃炎や胃・十二指腸潰瘍を胃カメラで確認し、ピロリ菌が陽性の方はピロリ除菌療法が受けられます。保険診療で2回まで除菌を受けることが可能です。3次除菌、4次除菌、ペニシリンアレルギーのある方の除菌療法は自費診療となります。
早期胃癌治療後の患者の除菌療法の研究では、ピロリ菌除菌は胃がんの再発を5割程度抑えるものの、100%ではないことが分かってきました。そのため、除菌成功後も定期的な胃カメラでの観察が必要です。健診でピロリ菌陽性、胃透視で萎縮性胃炎をしてきされた方は、胃カメラで萎縮性胃炎の有無を確認し胃癌予防のために除菌療法を受けましょう。
当院は、ヘリコバクター学会認定医のいるクリニックです。
ぜひ、お気軽にご相談下さい。